営業苦行

外壁塗装の営業マン---悲しくなる時もある[3]

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決していい加減な塗料を使っていない。

価格も工事の割には安価な価格である。

むしろ、塗装工事より養生する手間暇が

とてつもなく大変だ。

 

 

必要とするお客様に信用して頂いて成り立っている

インターホーンを鳴らす。

ドアは開かない。

女性の声で質問が飛んでくる。

 

うちだったらどの位でやって下さるの

 

やはり一番興味があることは価格のようだ。

それはクローザーの役割になるので言えない。

もし宜しければサイズを見させて頂きたい。

 

そして痛みなどがあれば画像にして説明します。

その上で大切なお家のことなのでご主人様と奥様と

もしご家族様がいらっしゃれば一緒に話を聞いて下さい。

 

見積だけポストに入れて置くのはお断りしています。

テーブルをお借りしてご主人とお二人で聞いて頂いて

万が一、この塗料で、この値段だったら

 

そして私たちにお任せ出来ると思って頂いたら

お力をかして下さい。

本来これを会いながら説明する。

 

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この方は

「よく解ったので資料と名刺をポストに入れていって欲しい。」

「主人と話して了解が取れたら電話するから」

この時点で見込み客からは除外される。

1週間ほど経ち、会社に電話があった。

サイズを測って見積もりして欲しい。

 

お名前を伺ったが訪問件数が多くてピンとこない。

ただ住所と電話番号を教えて下さったらしく直ぐに電話をした。

翌日、計測に行く。

 

結構、痛みが激しく雨樋に泥や鳥の糞などが溜まって草が生えている。

広い道路側にあった家が売却して立て直すため解体して

ご自宅の傷みに気が付いたそうだ。

 

サイズや痛みを確認し今一度インターホーンを鳴らす。

大きさを確認出来ましたのでご主人様と一緒にお聞き下さる日を?

また確認後、電話を下さるそうだ。

 

まだ奥様にはお会い出来ていない。

 

ここまでやっても断られることがほとんどだ

住所と電話番号とが解った。

しかし、クロージングの日取りが決められていない。

顔も見ていないのだ。

月初の会議の最中に電話があった。

いるのよ!

今日は午後居るの!

 

どうやら今日の午後はご主人が居るから説明に来て欲しい。

その場でクローザーに予定を聞き午後2時に行って頂いた。

時間は約2時間

 

これは契約に到ると色や材料などの話に広がるからだ。

案外時間がかかる。

午後4時頃、会議中であったが携帯電話が鳴る。

「契約」である。

 

全ての苦しみが報われる一瞬だ。

奥様がお子さんが居ないこともあり猫を3匹飼っている。

その猫が逃げ出さないようにドアを明けなかった。

また相当安く出来るものと思っていたらしいのだが

お隣のお家に聞いたところそこそこかかることを勉強していて下さった。

結局、最後までご主人はお会い出来ましたが

 

奥様にはお目にかかれなかった。

こんなこともあるんだと人の出会いの不思議さを思い知らされました。

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