カメラ術

ピカソの絵を一言で語る



 

学生時代にアルバイトをしていた。

百貨店のお中元やお歳暮時のお手伝いだ。

東京鋭気にある百貨店だったので周囲の企業にも訪問した。

ビックリしたのは数千万円する絵画のカタログをお持ちする。

なんとオーダーが来ます。

貨幣価値がある美術品は時間の経過で値上がりもする。

企業の財産になるんです。

ピカソの絵は買えないでしょうけれど。

 

 

パブロ・ピカソ

 

人類史上最も難解な芸術界の巨匠

 

記事を書くに当たって特に調べたことはない。

油彩に憧れを持ちピカソが若く絵を学んでいる時代のデッサンを見た。

墨で書かれたその足は本物の足のように思えたし感じられた。

 

静脈を血が脈動する。

写真を撮るような絵を描くことは若くしてつまらないことであったに違いない。

その最盛期から晩年に書けて描かれた作品は実に難解だ。

幼児が描いた絵のようだ。

 

92歳まで命を続けたのだからおよそ多くのことを経験しているに違いない。

彼が終生悩みそして課題とし取り組んだことは一言で言えば

『二律背反』である。

 

これが彼の絵の価値を限りなく高め、多くの画商を唸らせた。

正直言って私は特にピカソを好いてはいない。

 

二律背反

命あるものの宿命を藻掻きながら描き続けたのである。

その答えは永久に出ることはない。

また考えることでもなく、仏教で言う悟りをもって解決していくことです。

 

この世の全ては二律背反によって組み立てられている。

 

例えば

"男と女""夜と昼"

"永遠に生きていたいと思う気持ちと死んでしまいたくなる気持ち"

がある。

 

その均衡の上に人生は成立している。

若い者は年老いていく、晴れの日と雨の日、勝ちと負け

 

キャンバスに描かれた絵は必ず対極にある。

 

南極と北極、磁石で言えば"S"と"N"

 

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ずるずると説明すればするほど解らなくなる

 

”作品を創作する”と言う気持ちが入ると二律背反の世界に心が入っていく。

何気なく描いたり、作ったりすれば実に素晴らしい芸術作品を生み出す。

高校生の時にピカソの石膏デッサンのポスターを見てから必死に石膏デッサンに打ち込んだ。

 

しかし、ピカソの作品と比較すれば情けないものだ。

それでも高校の三年間は美術は800人中トップであった。

どちらかと言えばピカソよりゴッホが好きだった。

 

30年ほど前、宇都宮美術館でピカソの絵が持ち込まれピカソ展を行っていた際にじっくりと見た記憶があります。

絵は当然静止画ですがじっくり見ていると心が何かを感じてくれます。

そんな絵画と対峙する時間も時には必要ではないかと思います。

 

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