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有名になる為に山に登るのか?安全確実に自分の楽しみとするのか?とにかく基礎訓練を積め

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あまりに先人の知恵を無視した事故が多い

道に迷ったら下るのではなく登るのだ。

荒天の日には動くべからず

常に気象条件の変化を考慮して計画を進める。

 

数えきれないほどの知識を教えられ、そして自らも勉強し、実証して経験を積む

山は逃げない、いつでも登れる。

しかし、人生にはタイミングがある。

登りたいと思った時に登っておこう。

 

続編、御岳山は噴火口中央でここでも訓練を行う最適な場所

翌日起床すると一面極度の霧で5メートル先も見えない。

釣り堀で使うような竹竿を何本も持って来ている。

現在位置は地図上で把握している。

 

その地点からコンパスで方向を決め

その方向に向かって歩を進める。

まず出発点に赤布をつけた竿を1本立てる。

 

そして進むべき方角に20メートル進み竿を立てる。

また進み旗竿を立てる。

基本は3本立てて直進してゆくわけだ。

 

最後の竿は抜いて来る。

そして進んだ先に目標にした小高いピークに着くかを練習する。

慣れないので微妙にずれてしまう。

 

誰も知っていることだが人は通常右利きである。

何も施さずに霧やガスの中を歩けば

時計と逆回りにぐるぐる回って歩いてしまう。

 

これがリングワンデリングと言う。

そしてその翌日は晴れた。

軽いアタックザックでお鉢まわりの散策をする。

 

噴火口の外に出ると朝の風が強い。

一瞬で登山靴が凍り付く。

雪面にしっかりと効くアイゼンの音が心地よい。

 

低気圧が過ぎた後の等圧線が密集している状態だ。

風が強すぎるので途中、スパッツからオーバーシューズに履き替える。

一般の人なら何も出来ない強風の中で厚手のハンガリー手袋をしながら

 

アイゼンを外し、スパッツをオーバーブーツに履き替える。

確かに荷物は軽いのだが装備は全天候型でかんじきも持ち歩いて居る。

準備をすぐに終わらせ空を見上げる。

 

限りなく宇宙に近い青色で透けているようだ。

普通に暮らしていれば経験できない世界を知るために苦労して来た。

この時の為にどれほど訓練し勉強をして来たことか。

 

ここまでの訓練や練習、経験はほんのさわりの部分なのだ。

冬山合宿が終わると家に帰らず正月を山中で過ごす、続けて休みがあって冬山に一番通えた

何がそこまでさせるのか?

正月が終わり、また普段の日々が戻って来る。

せれでも1月は成人式の3連休を使い冬山に向かう。

 

まるで山に行くために学校に通っているようだ。

手軽に行ける山として鳳凰三山や上州武尊山などがある。

クラブ山行は月に1回、それ以外は個人山行になる。

 

今思えば高校生でありながら難易度の高い山へ行かせてもらえた。

大学生でOBの先輩が我々の面倒をよく見て下さった。

社会人になってそれなりの地位に立つOBも

年間計画会や報告会に来て下さった。

 

天候の為、山頂に行けず涙を流したこともある

2月は受験シーズンで受験校であったがために2月10日間の休みがあった。

それなので2月合宿が最も楽しみな山行であった。

2月、南アルプス北岳、八本歯のコルからのピークハントを楽しみにしていた。

2月の天候記録も勉強し自分なりに力が入っていた。

2日かけて八本歯のコルにベースキャンプを張った。

しかしテント設営後、気象を検討していて

 

夕方だが今日登らなければ2~3日間は天候が極端に荒れる。

同行OBの判断で1年生(自分)は危険があるので残留

2年生のみで夕方から夜にかけてのピークハントに向かった。

持ち込んだ食料や諸条件を考慮してこれがワンチャンス。

天気が良いので3時間ほどで先輩たちが帰って来た。

この山行は残念だがその後4日間ほど身動きが取れず

 

下山に至った。

到着の翌日は大雪でテントが見えなくなっていた。

筆者は先輩と2人で雪洞体験で斜面に横穴を掘り寝ていた。

 

翌日、出口から出れない。

テントで寝ていた仲間が昼過ぎに探しに来てくれた。

ここまで南アルプスで雪が降ることも珍しいことだ。

 

このあたりに数年に1回訪れる二つ玉低気圧の原因である。

まったく身動きできない3日間を過ごした。

悔しくて涙が出た。

 

しかし、的確に状況を把握することや事前の勉強で

気圧配置による悪天候予測など勉強の日々だ。

この悪天候の状況についても述べたいと思います。

 

つぎに続く

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