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失われた10年ももうすぐ30年失われたことになる--何を失い、何を得ると終演するのか

 

ところで1990年に我々は何を失ったのか。

それはあり得ない仮想の土地価格に湧き

明日は誰もが金持ちなり、所有する土地が

 

限りなく高値で売れると言う夢であった。

正確に言えば失ったのではなく初めから

そんなものは無かった訳で日本の国土の

 

価値が北米の4倍の面積に匹敵する面積を

購入出来るわけがない。

 

ガラスの飾り物が全てダイヤにでもなったかのような、実際は売れない価格に経済通が踊った瞬間であった

 

僕は十代はじめの頃から山登りに夢中になった。

そんなこともあり当時、結構売れた月刊誌『新羅』を愛読していた。

僕にはバブル経済を正確に語る教養は無い。

しかしその雑誌ではアウトドアをお気に入りにしていた著名人の話が特集された。

 

『ウィクリーマンションツカサ』の創業社長がまるで他人の出来事のように語っていました

 

ビルを建てれば売り上が伸びる。

当然、儲かっているとは言え都心の一等地を購入し

建物を建てるとなればウィクリーマンションの売上と利益で

 

土地やビルが直ぐに買えるわけがない。

ところが都銀の面々が今度はどこそこに土地が出るので

是非、当行から借り入れをしてマンションを建てて欲しい。

 

そんな話が頻繁に舞い込んでくる。

事業も順調を超え破竹の勢いであった。

ついつい銀行の話に乗り、土地を購入し

 

マンションを立てた。

その金額は実際の商売より何十倍何百倍もの金額である。

そこにあった思惑は土地自体が値上がりするわけだから

 

実際の商売も順調だし

土地や建物の価値が上がるわけだから

何の心配もしていなかった。

 

これがバブル経済の怖さである。

そんなに恐いバブル経済の再来を望む事もおかしい。

正確に言えば正しい経済にもどって30年。

 

これからもこの状態が続いてね。

と思うのが尋常ではないのか。

人の世は良いことと悪いことを差し引いてほんの少し良かったと思えるのが一番だ

 

公定歩合をいじれば終わる。

 

初めは勝手に買え買え言ってた銀行さんが

今度は直ぐに返せ返せと怒濤のように押しかけてくる。

事業は順風満帆だが、返す金など無いわけで

 

『ウィクリーマンションツカサ』は破綻した。

しかしそこで川又幸彦社長は『新羅』で語っていた。

経済の状況などを勉強していなかった自分が悪い。

 

それからは週間経済誌5冊、新聞5紙他、沢山の情報を

入手する努力を行った。

車はジムニー(軽自動車の四駆)乗っていた。

 

シャープのザウルスで初対面の人と会うと名刺と

写真を撮らせて頂いたなどの話が書かれていた。

何となく『新羅』を絆に心が通じるような気がして

 

僕も一生懸命、川又氏の真似をした。

仕事をしながら経済誌(週刊)3誌を読むだけでも大変だ。

危機を回避するためではなく

 

金儲けのチャンスを見つけ出そうとした。

金儲けの話は誰も教えてくれない。

賢明な読者諸氏は肝に銘じて欲しい。

 

自分で探し出す以外にお金は儲からない。

最近ではお気に入りの旧知の友のような雑誌もなくなり、きっとアウトドアとは言わないのかも

 

そんな悲劇や悲しみを沢山作った経済にまた戻って欲しいと思う

その気持ちが理解出来ない。

僕はそんなに美味しい思いをした記憶は無い。

 

また悲しい思いもしていない。

数年前に兄弟でゴルフをするために

60万円で買ったゴルフの会員券が2000万円を越えるかな!

 

と言われながらも興味が無いので気が付いたらただ同然になっていた。

全くゴルフに行かなくても年会費を取られるので

アブセンス会員にして貰っていた。

 

60万円が2000万円になりあっと思ったら

ゼロになるなんてそんな状態には2°となって欲しくはない。

バブルってどう言うもんですか?

 

そんな事を聞かれたこともある。

「庶民には関係の無いことさ!」

 

たまたま今日テレビでそんな話をしていたので振り返ってみました。

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