ワークトップの奥行きで違いを打ち出す。
セクショナルキッチンで奥行き550㎜
システムキッチン(本当の定義)で650㎜
クリンレディで600㎜
普及型を投入し一気に覇権を握った銘品
簡易型システムキッチンの市場投入
奥行き650㎜タイプの本格的システムキッチンでは混合水栓はキャビネットに設置する。
セクショナルキッチン奥行き550㎜タイプは部屋の壁に混合水栓を設置する。
クリンレディー奥行き600㎜タイプはどちらからも水栓を設置出来る。
ここで問題になるのはバックガードの高さだ。
通常80㎜のバックガードを50㎜とした。
いっその事、誰でも設置できるような売り方をした
1社独占はマーケットを小さくする。
4社ほどで互いに競争し合いながら宣伝を行うことで市場は成熟してゆく。
1社で独占するより販売量は遙かに増える。
ある程度想定される組み合わせでキャビネットを繋げワークトップを乗せる。
これがシステムキチンの主流になっている。
奥行きの違いが使い勝手に影響をもたらさないのか。
初期型のセクショナルキッチンは高さ800㎜であった。
現在、最も売られている高さは850㎜です。
クリナップの場合、秘訣があり、シンクが深い。
通常、180㎜の深さが230㎜ある。
シンクの深さがワークトップの高さを吸収出来るのだ。
シンクの深さが水跳ねを防ぐと宣伝文句にもなっていた。
そんな専門的なことは考えている人も少ない。
これは面白いことで流し台メーカーの名前を知っている人がめちゃくちゃ少ない。
ほどほどに価格が高いことが一般の方々には好評を博した。
ただビルトイン機器を複数組込めば結構高い。
しかしこの商品の投入が普及型システムキチンのヒットにつながった。
強いて言えば人工大理石風のトップの導入が遅れた。
販売量が非常に多いため問題を起こせば命取りになる。
その為、徹底的に検証を行ったわけだ。
ワークトップの問題点
大理石では食器を欠く。
また重過ぎて地震などの災害時にどうなるかも想定出来ない。
硬ければ割れやすい。
大理石が割れても交換が大変で費用がかかる。
それでは人口大理石として樹脂を使うか?
これもまたいろいろな危険が隠れている。
異常なほど慎重であった。
個人的にはABC商会が取扱をしているデュポン社のコリアが最も優れていると考えていた。
加工性が容易で接着なども出来る。
ジグソーでシンクを落とし込む穴も簡単に開けることが出来る。
価格もお手頃だ。
ラインナップがない間、コリアを使っていた。
現代はウェブでいろいろ調べられるのでキッチン設計も幅が圧倒的に広くなった。
ビルトイン機器も非常に安価だ
シングルのIHI電気調理器や食器洗い機等とても安くなった。
ご要望を聞きながら思い思いのキッチンを設計出来る。
ただ本当に良いものを設計しようとするとやはり高価になる。
丁番ひとつ取ってもピンからきりまである。
扉材も天然木の無垢材を使うと幅450㎜でも数万円もする。
しかしメーカーお仕着せのキッチンを設計施工するならより良い物が安価に出来ることは間違いありません。
またこの次は部屋の床などの高さのマジックをご紹介します。